「守士くんと仲直り」
by.へるめす
Scean4


放課後、一人で町を歩いた。
どこを歩いても、守士くんといっしょに遊んだ場所ばかり。
近所の材木置き場も、学校の近くの駐車場も、
それから神社の境内も。
どこに行っても、守士くんといっしょに走り回った場所ばかり。
「もう、遊ばない!」
守士くんにそう言われたとき、ちゃんと言った方がよかった。
「そんなのやだ!」って、ちゃんと言えばよかった。
それがボクの本当の気持ち。
守士くんと遊べないなんて、悲しすぎる。
守士くんと話せないなんて、寂しすぎる。
でも、守士くんはいない。
ボクの隣に、いつもみたいに、守士くんにいてほしい。
今なら言えそう。
正直に、ボクの気持ちを話せそう。
でも、ほんとに守士くんと向かい合ったら、
また「いじっぱり」になっちゃうのかな。


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