プレゼント
Scean4


哲哉の家に着くと、部屋の机には翼の作った料理が並んでいる。
「うわ、スゲー!!コレ全部お前が作ったのか?」
「うん。哲哉の好きなものばかり作ってみたんだけど、、、」
「うっれしいな〜。なっ食っていいか?」
「うん。だって、、、哲哉の為に作ったんだもん。」
「ありがとな、翼。」
そう言うと翼の作った料理をペロリとたいらげてしまった。
「うわ〜、、、絶対余ると思ったのに、凄いね。」
「そりゃお前が俺の為に作ってくれた料理だぜ?
残せってのが無理だっつーの。」
少し苦しそうに哲哉は話す。
「ホント大丈夫?」
「平気平気。俺の身体丈夫に出来てるからな。」
笑いながら哲哉は言った。
「そう?なら良いんだけど、、、
でさ、、、プレゼント、、、なんだけど、、、」
「えっ、、、プレゼント?」
「う、、、うん、、、哲哉の喜びそうなもの、、、昨日ずっと考えてさ、、、」
「うわー、、、なんかスゲー嬉しいな、、、
翼が俺の事そんなに考えてくれたなんて。」
「で、、、あっ、、、あの、、、何が良いか?って、、、思ってて、、、その、、、」
翼の顔はどんどんと赤くなっていき、動きもだんだんとモジモジしてくる。
「?なに照れてんだ?お前。」
「だからっ、、、その、、、えと、、、僕じゃ、、、ダメ、、、かなって、、、思って、、、」
「えっ、、、」
「あのっ、、、そのっ、、、だからっ、、、あのっ、、、昨日夜中ずっと考えて、、、そのっ
哲哉が、、、喜んでくれる物、、、ずっと、、、ずっと考えてたんだけど、
全然思いつかなくて、、、その、、、」
「翼、、、」
「ばっ、、、馬鹿だよね。こっ、、、こんなこと、、、じょ、、、冗談だよ。
ホントは、、、プレゼントなんて用意してなくて、、、その、、、」
翼の顔は真っ赤になり、混乱してしまっているようだった。
「ぼっ、、、僕なんてプレゼントされても、、、こっ、、、困るよね。
はっはは、、、ごっ、、、ごめん!!」
翼は顔を真っ赤にし、自分で何を言っているのか解らなくなっていた。
そんな翼に哲哉は無言で近づき、翼の顔に触れる。
「翼、、、」
「ぁ、、、哲哉、、、ゴメン、、、俺、、、
折角の、、、折角の哲哉の誕生日に、、、何も、、、プレゼントできないよ、、、」
翼は涙を眼にいっぱいためていた。
大好きな人の誕生日に、何もあげられない自分が悔しくて、、、
「ゴメン、、、哲哉、、、ゴメン、、、」
「、、、泣くなよ、、、」
そう言いながら翼を抱きしめてやる。
「でもっ、、、でも、、、えっく、、、」
哲哉の胸で翼は泣き出してしまった。哲哉が優しくて、、、
「、、、なぁ、、、俺、、、凄い嬉しいよ、、、
俺の誕生日に、、、祝ってくれる奴がいるなんてさ、、、
しかも、、、スッゲー好きな奴に祝って貰えるなんてさ、、、」
「ひっく、、、ひっく、、、」
「、、、祝ってくれるだけでも嬉しいのにさ、、、プレゼントなんて、、、」
「でも、、、でも、、、哲哉の誕生日なんだよ、、、
俺、、、何も、、、何もあげられないなんて、、、」
「、、、じゃあ、、、さ、、、貰っても良いか?
翼から俺への、、、誕生日プレゼント、、、」
「えっ、、、」
翼は何を言われたのか良く解らなかった。
そう思っていると哲哉は翼に口づけ、
「俺にくれるんだろ、、、翼を、、、」
「んっ、、、でもっ、、、」
「ダメなのか?」
自分に顔を近づけてくる哲哉に、ポーっとしながら、
「、、、ダメじゃ、、、ない、、、」
翼がそう言うと再び哲哉は翼に口づけた。
「ん、、、」
哲哉は翼の着ている服をその場で脱がせようとする、、、
「やっ、、、こ、、、此処で?」
「そ、、、此処で、、、」
「、、、はっ、、、恥ずかしいよ、、、せめて、、、
ベッドの上が、、、それに、、、部屋も汚れちゃうし、、、!!」
また哲哉はキスをし、翼の口をふさぐ。
「んっ、、、」
合わせた口を離すと哲哉は、
「俺への、、、プレゼントなんだろ?」
「、、、うん、、、」
顔を真っ赤にしながら返事をする。
「だったら俺のもんだしな、、、此処であけようが、俺の自由だよな?」
「、、、でも、、、!!、、、ん、、、」
そう言うとまた翼の口を自分の口でふさぐ。
「、、、翼、、、」


[1]Scean5
[2]
TOPへ