+Love You+
二話/強制


「あっ…はぁ…うっぁ…?」
全身の痺れと快楽によって、将幸は言葉を発することの出来なくなる。
しかし感覚だけは僅かに戻り始めたのか、自分のアナルに温かな感触を感じる。
「将幸君のこと…僕は本気で愛してるからね…」
「はぁ…な、に…いっ…んあぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
将幸が戻ってきた感覚で口を動かそうとすると、自分の身体の中に友紀哉が入り込んできた。
経験を重ね、しかも全身の力が抜けきっている将幸の身体は、すぐに友紀哉のことを受け入れる。
少しずつ戻ってきた感覚はアナルも同じで、友紀哉のペニスを程よく締め付ける。
そして友紀哉は、将幸がそうやって自分のことを愛してくれているのだと思い、より一層腰の動きを活発にする。
「はぁっ…将幸君の中、凄いよ…僕のこと、凄く愛してくれてる…」
「あっ、ああぁっ…くぁぁぁ…んっ、ふぁ…」
違うと言いたい…友紀哉のことなど、愛している訳がないと口にしたい。
けれど全身に感じる快楽は、それを言うことを許してはくれなかった。
「将幸君…将幸君っ…」
グチュグチュと音を立ててながら、友紀哉は激しく将幸のアナルを攻める。
「うっ、はぁ…んぁぁぁっ!」
怖い…快楽を与えられるだけのセックスを、初めて怖いと思った。
今までにない快感と、与えられる友紀哉の言葉…そして身体を重ねることで伝わってくる、友紀哉の想い…
気味が悪いほどの異常な愛情が、身体の繋がりを通してダイレクトに伝わってきた。
「まさゆき、くっ…くあぁぁぁあっ!」
「ひあぁぁぁっ!」
自分のペニスから精液が放出されると同時に、身体の中に友紀哉が流れ込んできた。
怖さと快楽…その両方が、将幸の身体を支配していく。
「うあぁぁぁぁ…まさゆき、くん…」
それとは逆に、友紀哉は今までにない最高の表情をしていた。
愛するものを、最高に愛した…愛するものに、愛された…自分の思い込みであっても、この上ない至福の瞬間。
友紀哉は自分の全てを放出しきると、ゆっくりと将幸の身体からペニスを抜き取る。
将幸のアナルからは自分の流し込んだ精液が、少しずつ地面に垂れていく。
「う、あ…」
「将幸君…僕は将幸君のこと、本当に愛してるからね…だから僕が、守ってあげるからね…」
放心状態になっている将幸にそう告げると、友紀哉は将幸にそっと口づけてその場を去っていった。
「あ、ぅあ…」
将幸は全身を動かすことが出来るようになってもなお、暫くその場から動くことが出来なかった。
異常な愛情は、友紀哉がいなくなってもなお将幸の身体を恐怖で包む。
上半身のはだけた肌に自らの精液を…アナルからは友紀哉の精液を垂らしながら、暮れ行く日の下で将幸は一人で怯えていた。


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