+Love You+
五話/意思と本能
「あぁぁ…将幸君の…凄い温かい…」
同時に友紀哉の手には、人肌以上の温かな感触が伝わってきた。
目に見えなくても、それが何であるのかはすぐに解る。
「ふぁ…あっ…っふ…」
絶頂を迎えたことで全身の力が完全に抜けてしまい、将幸は友紀哉から離れてその場に倒れ込んでしまう。
「…将幸君」
友紀哉は倒れ込む将幸の姿を見下ろしながら、今まで下半身に触れていた右手を口元へと持っていく。
とても温かな感触の中に、ぬめりを持つ液体のようなものが付着しているのが解った。
「…キレイにしないとね…」
「う…ぁ？」
まだ射精の余韻に浸っている将幸をよそに、友紀哉はその場にしゃがみこむ。
そして股間にうっすらとだ円状のものが浮かび上がっている将幸のズボンに触れると、下着と共に勢い良く下ろしていく。
そこには絶頂を迎えたばかりで、完全に萎えてしまったもう一人の将幸の姿があった。
「いっぱい出したね…」
放出したばかりの精液はその全てが衣服に吸着されず、白濁の液体が下半身を汚していた。
友紀哉はそれを目にすると、迷うことなくその汚れた部分に口を運んでいく。
「あっ…はっ…」
初めは太ももや下腹部を中心に舐めていくものの、その口はどんどんと汚れの激しい部分へと運ばれていく。
２つあるグミのように柔らかい部位や、茎の部分も優しく舐めていく。
「んっ…ん」
「はっ…はぁっ…っく、うっぁ…」
友紀哉のしてくることに将幸の口からは熱い吐息が漏れ、下半身も大きく熱を持ち始めていく。
「んっ…将幸君…また、感じてるんだ…嬉しいな、僕…」
「はあっ…はぁ…うぁっ…あっ、ん…」
将幸の下半身から白濁の液体は消え去り、それに変わって透明な友紀哉の唾液が絡まっていく。
「もっと…もっと感じてみせて…」
「はぁっ…んあぁぁっ！」
そう言うと友紀哉は大きくなった将幸のペニスを、すっぽりと自分の口の中へと入れ込む。
そしてその中で舌ベラを激しく動かし、愛撫してやる。
「んっ…んむっ…」
舌の先は、快感の感じる部位を的確に攻めてくる。
カリくびの部分を舐め、先の小さな穴を広げるように触れる。
「はぁっ…はっひっぃ…はひ…はっふ…」
友紀哉のしてくることに、将幸の口からは否が応でも快楽の声が漏れてしまう。
言葉と呼べるものは、もう完全に発することができなくなっていた。
「あっ…はぁぁぁぁぁっ！！」
「うっ、うぶっ…んっ…んくっ、っく…」
大きな快楽の波にさらわれ将幸はあっさりと二度目の射精をし、放出する精液は友紀哉の口内へと流れ込んでいく。
驚きで最初は口を離してしまいそうになるものの、友紀哉は自分の口に流れてくる液体を全て自分の喉へと通していく。
「全部…飲んであげる…」
「あっ…あっひ、あひっ…ふあぁぁぁっ！」
射精の余韻に浸り出そうとした瞬間、将幸の全身に再び大きな快楽がやってきた。
友紀哉は流れてきた精液だけでは満足できなかったのか、まだ残っている精液の全てを飲み干すかのように、将幸のペニスを力いっぱいに吸い上げる。
「はひっ…はひっぃ…はひ…」
これまでに感じたことのない、衝撃のある快楽を感じた。
気持ちの良いだけじゃない…もっと別の何かを感じる快楽だった。
ただそれが何であるのかは、将幸には全く解らなかった。
正確に言えば、考えることが出来なかったといえるのかも知れない。
与えられる快楽に身を委ね始めている将幸には、正常に考えられるだけの頭はもう残っていなかった。
気持ちよければ良い…将幸の頭の中は、本能の赴くままへと変化していく。
「将幸君…もっと、気持ち良くしてあげるからね…」
「あっ…っふ、っぁ…」
友紀哉は将幸のペニスから口を離すと、自分のズボンをゆっくりと下ろしていく。
ズボンの上からでも目に見えて解るほどに大きかった友紀哉の下半身が、将幸の目の前に現れる。
「将幸君のこと考えるだけで、僕こんなに大きくなるんだよ…」
自らのペニスを右手に持ちながら、友紀哉は嬉しそうな表情を浮かべる。
満面の笑み…まさにそう言える表情だった。
「ぁ…ぅぁ…」
将幸はその顔を瞳に収めると、身体が無意識にフルフルと震え始める。
しかしそれは恐怖の感情ではなく、何故かそれを求めるような気持ちになっていた。
「今すぐ…将幸君の中に入れてあげるからね…」
そんなはずがない…自分が友紀哉のことを求めるはずがないと思いながらも、拒否するような行動を起こすことは、なにひとつ出来なかった。