少年調教日記
2nd edition
「ふぁ…ふぁぁぁん…」
恭介が声を出しても、翔太はなんの反応も返してはこない。
ひたすらに手足をもぞもぞと動かし、ソファーの上で全身をヒクヒクとさせていた。
「翔太…翔太…」
そんな姿を目にすると、恭介は右手を翔太の頬に当ててそっと口付けてやる。
翔太の姿に、少しだけ自分の意思が戻ったような気がした。
今ならまだ、戻れるような気がした…
まだ何も知らない無知な翔太であれば、適当なことを言って言い包めてしまえるかも知れないと思った。
しかし欲望もまた、恭介の意思に反発をする。
翔太を…自分のものだけにしたい…
もっと…もっともっと…もっともっともっともっと…
自分にその可愛い表情を見せて欲しい…自分に触れさせて欲しい…
その気持ちは、再び恭介の意思を意識の奥へと閉じ込めてしまう。
「翔太…もっと、良いことしようね…」
すると恭介は翔太の身体を抱きかかえると、自分の部屋に向かって歩き始める。
「ふぁ…きょうすけ、にいちゃん…」
全身の力の抜けきっている翔太にはそれを拒絶できるだけの力はどこにも残っておらず、なすがままに連れられていった。
「翔太…もっともっと、気持ち良いことしようね…」
そう口にする恭介の表情からは、笑みが消えることはなかった。
「スー…スー…」
そんな表情を見せる恭介に安心したせいなのか、翔太は腕に抱かれたまま眠りについてしまう。
その表情はこれから始まることなど何も知らない、まさに安息の眠りそのものだった。
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