+好き好きおに〜ちゃんッ!!+
「さてと…もうそろそろ寝る時間だな」
おにいちゃんがそう言って時計に目をむけ、僕もその視線を追うように時計を見る。
時計の針はもう12時を表示していて、それを見た瞬間に何故だか眠気が襲い掛かってきた。
「ふぁぁ…うん、そうだね…」
僕が大きなあくびをして眠気を表現すると、おにいちゃんはその場から立ち上がる。
「宗太は今日ここで寝れば良いからな。俺は下の方で寝るから…」
「ちょ、ちょっと待って、おにいちゃん…」
何故だかは解らないけれど、今日はおにいちゃんとずっと一緒にいたいと思った。
強く、強く僕の心がそう思った。
「なんだ? 宗太」
「あっ…あのね…」
恥ずかしくてもじもじしてしまい、なかなか先を言うことが出来ない。
それでも僕はゆっくりと、一言一言を口にしていく。
「えと…えと…お、おにいちゃん…ちょっと、こっち来てくれる?」
そう言って僕はおにいちゃんを、隣に来て欲しいと口にする。
僕は最初普通に声を出そうと思ったけど、なんだか恥ずかしくて耳打ちに話すことにした。
別に誰かがいる訳じゃないけど、おにいちゃん以外には言いたくなかったから…
「…あのね…僕、おにいちゃんと一緒に寝たいなって…」
「…良いのか? 宗太」
「う、うんっ…僕、にいちゃんと一緒が良いなって…」
するとおにいちゃんも、僕に耳打ちするように喋りかけてきた。
「じゃあ…今日は一緒に寝よ」
「…うんっ!!!!」
大きな返事をすると、おにいちゃんがベッドの中に入ってきた。
2人では少しばかり窮屈に感じたけれど、全然嫌じゃなかった。
「…おにいちゃん…」
僕は一緒の布団にいるおにいちゃんの身体に、自分の身体を近づけていく。
「宗太?」
「…おにいちゃんの身体、凄く温かくて大好きっ!」
布団の中でもぞもぞと身体を動かしながら、僕はおにいちゃんの胸に顔をうずめる。
「俺も宗太のことこうして抱きしめるの、大好きだよ」
するとおにいちゃんは、僕の身体を両腕で抱いてくれた。
「うん…僕も大好き…」
とても嬉しい気持ちのまま、僕の意識はだんだんと夢の世界へと向かっていた。
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