+恋人+
Scean5
「あ、、、いた、、、」
街中から少し離れた所にある公園、、、
そこにうつむいて座っている大輔がいた。
洋介は大輔に近づき話し掛ける。
「、、、大輔、、、」
「ぁ、、、よう、、、すけ、、、」
沈黙だった。
お互いに何を話して良いのかわからなかった。
暫くして洋介が口を開く。
「大輔、、、あのさ、、、俺、、、なんつっていいか、、、その、、、」
言葉に詰まる洋介に大輔は、
「、、、良いんだ、、、俺が、、、俺がいけないんだよ、、、
洋介に抱かれて、、、舞い上がってたんだ、、、
『自分は洋介に愛されてるんだ』って勝手に思って、、、
抱いてもらったから恋人、、、なんて、、、そんなわけ無いよね、、、
抱いてもらっただけで、、、恋人、、、なんて、、、」
震えながら、、、涙を流しながら言う。
「僕がいけないんだ、、、男なのに、、、洋介の恋人だ、、、なんて、、、
また、、、洋介の事困らせちゃったね、、、ゴメン、、、ほんとゴメン、、、」
泣きながら大輔は洋介に頭を下げる、、、
「!!な、、、なんでお前が俺に頭下げんだよ!!悪いのは俺だろ!!」
大声を上げながら洋介が言う。
「でも、、、でも俺、、、洋介のこと勝手に恋人だって、、、」
「それのどこが悪いってんだよ!!」
突然の大声に大輔は驚く。
夕方の公園とは言え誰もいない訳じゃない。
少しだったけど、周りにいた人も驚いてた。
洋介はそんな大声でさらに言った。
「お前は俺の恋人だよ!!
誰がなんつったって俺の恋人だ!!俺の、、、俺の一番大切な奴だよ!!
そういう洋介に大輔は小さな声で、
「、、、でも、、、でも洋介は、、、俺の事、、、」
「、、、ゴメンな、、、大輔、、、俺、、、
自分が本当に大輔の事が好きか、、、わかんなかったんだ、、、」
「よう、、、すけ、、、」
「そりゃ、、、お前が傷つくなんて絶対に嫌だったんだ、、、
でも、、、本当にお前が好きか?って言われると、
俺、、、お前の事どう思ってんだろうって、、、」
「、、、、、、」
大輔は黙って聞いている。
「でも、、、今日、、、今やっとわかったよ、、、俺、、、大輔の事が本当に好きだ。
周りから何言われたって構わない。俺も、、、大輔といたい、、、
離れたくないよ、、、大輔、、、ほんと、、、ゴメンな、、、」
そう言うと洋介は大輔の事をそっと抱きしめる。
「、、、もう、、、良いよ、、、洋介、、、大好き、、、」
「大輔、、、」
そう言うと洋介は大輔の唇に自分の唇を合わせる、、、
「ん、、、」
長く、、、長く、、、二人はその場で抱き合いキスをしていた。
周りなんてどうだって良い、、、
、、、いつか、、、そのことで傷つくことは必ずあるだろう。
でも、、、俺が、、、大輔の事を絶対守るんだ、、、必ず、、、
大輔がもう二度と傷つかないように、、、
俺が、、、大輔、、、
口づけながら洋介はそう思っていた。
守らなきゃいけない、、、何があっても、、、
大好きな人を、、、そう思っていた。