内容サンプル
二話/おにいちゃんの好きなもの


「そっか…じゃあこっちはどうかな…」
 そう言うと今度は、左手を宗太の下半身へと運ぶ。
「いやぁ…触っちゃ、や…」
 恥ずかしそうに言う姿に愛らしさを感じつつ、宗平は宗太の下半身をサッカーパンツの上から触れる。
 上着と同様に触り心地の良い感触は、手の動きをいつもより激しくさせる。
 まるで舐めまわすかの様に触れる部位の下には、とても熱いものが感じられた。
「宗太のおちんちん…大きくなってるよ…」
 わざわざ口に出して言われなくても、自分の身体のことは自分が一番良く解っている。
 与えられる快感の中で言われるその一言に、宗太はより一層の恥ずかしさを感じてしまう。
「やっ…言っちゃいやぁ…」
「…どうして? すっごい気持ち良さそうだよ?」
 胸の中でフルフルと震えるように首を振る宗太に対しても、宗平の手の動きや言葉は止まることがない。
 わざと恥ずかしい言葉を耳元でささやき、手の動きも活発化させていく。
「あっ…だっ、だめ…。もうっ…でちゃ…はあぁっ」
 やがて宗太の身体からは引くつきが収まらなくなり、絶頂が近いことを伝えてきた。
それでも宗平は手の動きを止めるようなことはせず、むしろさっきよりも激しく宗太の下半身を愛撫し始める。
「出して良いよ…。宗太がイク時の顔、兄ちゃんに見せてみな」
「はっ…だっ、め…。お兄ちゃんの服…汚しちゃ…はふぁっ…」
 しかし宗平が射精を促しても、宗太はそれを必死に我慢してしまう。
 自分がイク時の表情を見られたくないという恥ずかしさもあったが、それよりも着ているユニフォームは宗平のものであり、それを汚してはいけないと思っていたからだった。
「宗太…出しても良いんだよ?」
「だめっ、ふぁっ…あふっ」
 汚しても構わないと宗平が口にしても、宗太は一向に我慢を続ける。
 仕方ないと感じた宗平は下半身を愛撫するスピードを速め、より大きな快感を与え始めた。
「だっ、にいちゃっ…はぁぁぁっ!! …はぁっ、はぁぁっ…」
 それは我慢する力を完全になくさせ、半ば無理やりに近い形で宗太のことを絶頂に向かわせる。
 大きな喘ぎ声と全身の引くつきに合わせ、熱を持っていた宗太の下半身は更にその温度を高めていく。