「守士くんと仲直り」
by.へるめす
Scean6
びっくりして、ボクは立ち止まっちゃった。
守士くんはブランコをこぎもせず、
ただ下を向いて、ぼんやりと座ってた。
ボクはまた、歩き出した。
ボクの足音に気づいたのか、
守士くんがパッと顔を上げた。
ボクと守士くん、二人の目が合った。
目が合ったとたん、
守士くんの顔に浮かんだ照れたみたいな笑顔。
ボクも笑ってた。守士くんにつられて、笑ってた。
ちょっと恥ずかしかったけど、やっと素直になれた。
「ごめんね」なんて、言わなくていい。
その照れ笑いだけで、ボクたちは仲直り。
いつもみたいに、並んでブランコに乗った。
1日だけのケンカ。