+大好きな人+
Scean2


‐放課後‐
「どうしたんだよお前、、、最近調子悪いぞ?顔色もなんか変だし、、、」
「別に、、、なんでも、、、ただちょっと疲れてるだけだよ。」
そういうと大輔はそそくさと教室を後にした。
「あ、、、おい、待てよ!!、、、待てったら!!」
洋介は大輔の腕をつかみ引き止めた。
それでも大輔は洋介と目を合わせようとしない。
「お前さ、、、なんか悩んでんのかよ?なんかあるなら話してくれよ、、、
なんつ〜か、、、その、、、力になってやりたいんだよ。」
そういう洋介に大輔は洋介の方を向き、
「ゴメン、、、ホントなんでもないから、、、構わないで、、、」
そう言う大輔に洋介はキレた。
「なんだってんだよ!!ソレ!!俺お前のことスゲー心配してやってんのに。
そりゃありがた迷惑かもしれねぇよ。
でも、、、俺じゃ頼りにならないってのかよ!!」
そう言い放つ洋介に大輔は焦るように、
「ちっ、、、ちがっ、、、そんな訳じゃ、、、」
「違うんならなんだってんだよ!!俺ら親友じゃなかったのかよ!!
、、、解ったよ、、、お前がそう言うなら今後一切お前と関わらねぇよ!!」
「っ、、、あ、、、」
大輔は困惑した表情を浮かべるも何も言わない。
暫くの沈黙の後に大輔が話し出した。
「俺、、、」
「なんだよ、、、」
「お、、、俺は、、、お、お前のことが好きなんだよ!!」
顔を赤くしながら大輔が言う。。
「え、、、何、、、言ってんだよ、、、」
突然の言葉に驚きを隠せない洋介をよそに、大輔はさらに話し出した、、、
「だから、、、俺、、、俺、、、洋介のことが好きなんだ、、、」
大輔の言葉に驚きながら、洋介は言う。
「な、、、なに馬鹿な事言ってんだよ!!」
「そんなのわかってるよ!!そんなの、、、でも、、、俺、、、お前の事、、、凄い、、、」
今にも泣き出しそうな顔で大輔は洋介に言う。
「中学の、、、会った時からずっと好きだったんだ、、、
部活だって、、、お前がいるってだけで入ってたんだ!!
本当はサッカーが好きって訳じゃなくて、、、
少しでもお前の近くにいたかったから、、、」
大輔の声はずっと震えっぱなしだった、、、
「解ってたんだ、、、ずっと前から、、、
自分がおかしいんだって、、、男を好きになるなんてって、、、
そう自分の中に言い聞かせてきたんだ、、、
でも、、、でも、、、最近、、、頭の中お前のことばっかりで、、、
考えちゃいけないって解ってても、、、」
目にたくさんの涙を浮かべながら大輔は話した。
「、、、けど、、、俺、、、男、、、だし、、、」
言葉に詰まりながら洋介がそう言うと、
大輔は我に返ったようにおとなしくなり、
「あっ、、、そ、、、そう、、、だよね、、、ゴメン、、、変な事言って、、、」
暫くの沈黙のあとに、
「あ、、、あのさ、、、」
「、、、ごめ、、、今日言った事、、、忘れて、、、気にしないで、、、良いから、、、」
そう言うと大輔は逃げるようにその場を立ち去った、、、
「あ、、、お、、、おい、、、」
追いかけはしなかった。何故かは解らないけど。たぶんこの時の自分では、
大輔にかけてやれる言葉が無かったからだと思う。


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