+大好きな人+
Scean4


翌日、、、校門の前でいつも通り大輔に会った。
変に気を使うってこともおかしいと思ったので此処はいつも通りにしようって思った。
「よぉ、、、おはよ〜。」
いつも通り、、、なんて言ってても結局どこかぎこちない、、、
「あ、、、おはよう、、、」
そう言うと大輔は洋介を避けるように立ち去ってしまった。
「あ、、、」
マトモに声をかけられなかった、、、
その後も大輔は洋介を避けるように行動しているのが目に見えて解った。
「ちぇっ、、、なんだんだよあいつ、、、」
そう言いながらチャンスがないか、、、と考えていた。
学校の授業も終わりの時間、、、結局チャンスは見つからなかった、、、
帰り道、、、「待てよ!!」
「あ、、、洋介、、、」
大輔に近づくなりいきなり胸倉をつかみかかった。
「お前なんで俺の事避けてんだよ!!」
「べ、、、別に、、、避けてなんかない、、、」
「避けてるだろ!!」
怒った口調で言う洋介に大輔は驚いたようだった。
「あ、、、わ、わりぃ、、、」
「、、、別に、、、」
「あ、、、あのさ、、、昨日のことなんだけど、、、」
大輔はその事を聞くなりすぐに下を向いてしまった。
「だから、、、気に、、、しなくて、、、」
「俺さ、、、昨日家帰ってから色々考えたんだ。
お前のこと、、、どう思ってんのかとか、、、サ」
大輔は下を向いたまま何も話さない。
「結局さ、、、なんにも解んなかったんだよな、、、」
少し笑いながら話す洋介に対しても大輔はずっと下を向いている。
「でもさ、、、ひとつだけだけど、
なんとなく、、、なんだけどさ、、、答えって言うか、、、
俺がどうしたいかって言うかなんつ〜か、、、その、、、」
頭をかきながら照れるように洋介は話す。
「俺、、、俺もさ、、、お前のこと好きかもしれない、、、ってさ
、、、なんていうか、、、
お前が、、、泣いたり、悲しんだりすると、俺も悲しくてさ、、、」
洋介の言う言葉に大輔は顔を上げ、
きょとんとした表情で洋介のことを見ている。
そんな大輔をを見て洋介は、
「だ、、、だから、、、お、、、俺はお前が傷つくの、、、みたく、、、ないんだよ。
昨日一晩中ずっと考えてたんだ、、、
俺、、、お前が傷つく姿、、、見たくないんだよ、、、」
大輔は驚いた表情をしながらも冷静に言った、
「、、、別に、、、無理しなくても、、、良いんだ、、、
無理、、、してくれなくて、、、俺、、、」
そう言う大輔に洋介は、
「違う!!そうじゃない!!
俺、、、俺、、、本気でお前が傷つく姿なんて見たくない!!
それに守りたいと思ってる!!
お前の、、、お前の側に、、、一緒に居てやらなきゃって、、、」
そう言うと洋介は大輔を強く抱きしめた、、、強く、、、きつく、、、
「、、、でも、、、俺、、、男、、、だよ、、、」
「そんなの関係ない、、、関係あるわけ無いだろ、、、」
そう言うと大輔は大粒の涙を流した、、、とめどなく、、、
「あ、、、おい、、、泣くなよ、、、」
「だって、、、だって、、、」
ボロボロと大粒の涙を流しながら大輔は洋介の身体に寄りかかる。
そんな大輔に洋介はそっと口づける、、、
「ん、、、」
初めてのキス、、、恋人としての、、、キス、、、
そっと唇を離す、、、大輔は洋介の胸で、
「、、、今日、、、家に、、、誰も、、、いないんだ、、、」
大輔の言いたい事はすぐに解った。
「じゃぁ、、、行こうか?、、、大輔んち、、、」
2人っきり、、、2人っきりの時間、、、
帰り道、、、全くと言うほどに会話は無かった。
でも2人は手をつなぎ歩いていた。


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