+美少年と少年+
Scean2


いつも通りの授業、、、いつも通りの休み時間になり、
いつも通りの放課後、、、
「俊一!!早く帰ろうぜ!!」
「うん!!」
友達に急かされるように教室を後にする。
友達と会話をしながら帰り道を暫く歩き、
半分くらい歩いた所でふと気がついた。
「あ、、、やば、、、」
「どうしたの?」
「教室に教科書忘れてきちゃった、、、
あれがないと今日の宿題できないや、、、」
「やばいじゃん。取りにいってこいよ。」
「そだね、、、じゃあ取り行って来るよ。
あ、、、皆先帰ってて良いよ。」
「そう?わかったよ。んじゃまた明日な。」
「うん!!じゃね!!」
そう言うと俊一は走りながら教室に向かった。
『えっと、、、あれ、、、教室、、、誰かいる?』
そっと覗くと達弥が立っていた。
校庭をずっと見ていて表情はよく解らないけれど、
俊一には泣いているようにも見えた。
「あの、、、達弥、、、君?」
俊一の呼びかけに達弥は驚き、
「!!あ、、、」
「やっぱり達弥君だ、、、どうしたの?こんな時間に教室で、、、」
達弥は慌てた様子で答える。
「べっ、、、別に、、、なんでも、、、俊一君こそどうしたんだよ。」
「あ、、、教科書、、、忘れちゃって、、、」
そう言うと自分の机に向かい、教科書を取る。
「達弥君、、、あのさ、、、」
「なんだよ、、、」
「なんか、、、悩み事があるの?」
唐突に聞く俊一に達弥は驚いた。
「な、、、何いきなり言ってんだよ!!
べ、、、別に悩みなんかないよ!!」
そういう達弥に俊一は、
「そう?なんか達弥君の顔悩んでるような顔してたから、、、」
「っ、、、見てたのか!!」
「あ、、、別に覗き見るつもりじゃなかったんだ、、、
なんか、、、入っていきづらくてさ。」
「別に、、、別に何にもないよ!!」
そう言うと達弥は足早に教室を後にした。
「あ、、、達弥君、、、」
おこらせちゃったかな、、、
そんなそう思いながら俊一も教室を後にした。


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