+brotherly+
+affection+
会いたい人
「さてと、どうしたんだよ」
イスに座り、拓弥は拓斗に聞く。
「えっ、あっ、だから、その…」
特に来た理由なんてない。
あえて言うなら、ただ兄貴に会いたい。それだけだった。
だから会った後のことなんて全然考えてなかった。
拓斗はそのまま下をうつむき、黙ってしまう。
「どうしたんだよ?」
「うん、特に用事は無かったんだけど…その…」
拓斗は返事に困る。
「なんかあったのか?」
そんな拓斗を前に、拓弥はまた悩みごとでもあるのかと心配そうに聞く。
「あ、そういうんじゃなくて…あの…兄貴に…会いたかったから…」
さっき以上に顔を下に向ける。その顔は真っ赤になり話す声も小さくなる。
「拓斗…」
「ホントそれだけなんだ。家にいても全然楽しくなくて、全然寝れなくて…
兄貴に会いたくて、そればっかり考えて…」
小さな声で拓斗は話す。
「それに先週兄貴ずっとバイトで会えなかったから、
今日会えるって思うと凄く嬉しかったから…」
「拓斗…」
拓弥は真剣な表情をしながら拓斗の話を聞く。
そんな拓弥に、拓斗は少しだけ自分勝手なことをしたと思った。
「ご、ゴメン、変なことでバイトの邪魔しちゃって…」
けれど拓弥はその話を聞くと、真剣な表情から一転して笑いながら言う。
「ははっ、そんなこと気にすんなって。
それに拓斗が俺のこと想ってこうして来てくれたんだしな。嬉しいよ。」
そう言うと拓弥は立ち上がり、下にさげた拓斗の顔を見る。
「あ…」
「俺の方こそゴメンなー。バイトバイトで全然会えなかったからな。
本当は俺だって拓斗に会いたかったんだぜ。でも俺もやることもあるからさ」
「…うん、解ってる…」
拓斗は自分の言ってることは自分勝手なことだって解ってた。
けれどそれでも会いたかった。兄貴に会いたかった。
拓弥は拓斗の顔に手をやると、そっとキスをする。
「ん…んっん…」
久しぶりの深いキスだった。
拓弥が唇を離すと、拓斗は少し放心状態のようになる。
「拓斗…」
拓弥はそのまま拓斗を押し倒すように机の上に寝かせると、
上着を脱がせ乳首を舐める。
「ちょっまっ…んっっふぅっ…」
拓斗は口から荒い息と一緒に小さな喘ぎ声をあげる。
「あんま声だすなよ、そぐ側にレオいんだし」
「そんなっ…ふあっん…んっ…」
拓弥は拓斗のズボンに手をやり、脱がせていく。
「拓斗のこんなんなってるぜ。やりたかったんだろ?」
にやけながら拓弥が言うと、拓斗はまた恥ずかしそうに顔を赤くする。
拓斗のペニスからは、もう先走りの液体が流れ出していた。
拓弥はそれを口に含み、ゆっくりと愛撫をする。
「やっふっぁ…んっく…んっ」
拓弥のすることに、拓斗は必死に声を出すことを我慢する。
そのせいか拓斗は拓弥の服を強く掴む。
「あんま服ひっぱるなよ…」
そんなことを良いながら、拓弥の右手は拓斗のアナルを探る。
そして見つけた秘部に、指を入れていく。
「んんっ!!んっふ…んん」
「拓斗は覚えが早いな。もうこんなに入ってる」
拓斗のアナルに、どんどんと拓弥の指が入っていく。
「んっふぅ…んっんっ…んんんっ」
口からは沢山のよだれを流し、拓弥の手を汚していく。
顔は赤く染まり、眼からは少しずつ涙がこぼれる。
「拓斗…ちょっと我慢な」
拓弥は拓斗のアナルから指を抜き、今度は自分のペニスを当てる。
「あっ…」
拓斗は自分のアナルに拓弥のペニスがついているのが解った。
「大丈夫だから…」
そう言うと拓弥は一気に拓斗の中に自分のものを入れ込む。
「ひっぃぁ!!っんっく」
一瞬大きな声を上げそうになるも、とっさに拓弥は拓斗の口に手をやる。
「あんまり声出すなよ」
そう言う拓弥に、拓斗は少しの涙を流し首を振る。
拓弥は拓斗が『ムリだ』と言うことを伝えたいとすぐに解る。
けれどもう止まらなかった。
「少し我慢して…」
そう言うと拓弥は自分の腰を動かしだす。
「んっ!!っふっぅんんっ…んっんっ…」
動かすたびに拓斗の身体はひくつく。
そして声を必死に我慢しているせいか、
拓斗は自分の身体を思いっきり拓弥に近づける。
腕にも力が入り、強く拓弥を抱きしめる。
「拓斗…気持ち良いんだ」
声には出さないけれど、その全身で表現する。
もちろんこうして抱いてもらうことの嬉しさも…
「ふっぅ…っんんっん…」
「拓斗…拓斗…」
「んんんっ!!っふっぁぁぁん」
拓斗のペニスから沢山の精液が放出され、
拓弥の手でふさがれた口のから、抑えきれない喘ぎ声を小さくあげる。
「拓斗っ…」
そして拓弥も拓斗の中に自分の精を入れ込む。
それと同時に拓斗の口に当てられた手がどけられる。
「あっっふぁ…あにきの…」
少しずつ自分の中に入ってきているのがわかる。
そこには久しぶりに感じる嬉しさがあった。
こうして欲しかった。会いたい人に抱いてもらって、愛して欲しかった。