+brotherly+
+affection+
秘密
学校に向かう途中は、少しふらつきながら歩いていた。
まぶたは今にも閉じてしまいそうになり、何度も口を大きく開きあくびをする。
学校についてからもそれは変わることは無く、
午前中の至ってはその殆どを睡眠に使ってしまった。
拓斗にしてみれば寝るつもりは全く無かったのだが、
身体がそれについてこなかったと言う感じだ。
「おーい、拓斗ー?」
寝ている拓斗に智樹が声をかける。
午前の授業は全て終わり、
昼休みになったにも関わらず拓斗は机に顔をうずめていた。
「ん…えっあ…智樹?どうしたの?」
一目で寝ぼけているのが解る。
「どうしたの?じゃねぇって。もう昼だぞ?」
「えっ、あっ、えっ!?」
時計を見ると、既に12時30分になっていた。
「はぁ…お前マジに寝てただろ」
少しあきれた表情をしながら智樹が言う。
「うっ、うん…」
拓斗は恥ずかしそうに顔を下に向ける。
「まぁ良いや。とにかく昼飯にしようぜ。今日天気良いし、屋上で食おっ」
そう言うと智樹は学校の売店で買ってきたパンと牛乳と取り出す。
いつも昼飯は智樹が買ってきてくれていた。
「あ、うんっ」
起きたばかりでまだ少し眠い目を擦りながら、智樹と学校の屋上へと向かう。