+会えてよかった+
五話


「んっ…やっ…たいよっ、さん…」
「大丈夫…ちゃんとするから…」
太陽はそう言うと、右手をゆっくりと尚希の下半身へと持っていく。
そしてズボンの下に手を入れ込むと、中にあるもう一人の尚希をゆっくりと手につかむ。
太陽が少しだけ愛撫しただけにも関わらず、尚希のペニスはもう硬く変化していた。
身体のどの部分よりも温かい尚希のペニスを服の中から取り出すと、太陽はゆっくりと上下に動かしていく。
「やっ、あっ…はぁっ…たいよ、さん…はぁっ、うあぁっ」
尚希は気持ち良さを太陽に伝えるかのように、はっきりとした喘ぎ声を上げ始める。
太陽の手にはヌルヌルとしたものが絡み付いてきて、そのせいか少し動かすだけでも卑猥な音が病室に鳴り響く。
「尚希…気持ち良いか?」
「ぅ、ん…っあ…」
少しだけ息苦しそうに返事をするが、その表情はどこか嬉しそうだった。
「そっか…良かった」
太陽はそんな尚希の表情にほっとしながら、再び尚希の全身を愛撫してやる。
右手を使いペニスを愛し、口を使って上半身と口元を愛してやる…
「あっ、うっ…あぁっ、たいよう、さん…ぼくっ…んっ」
「尚希…可愛い…」
尚希は今、自分のしていることを悦んでくれている…そんな思いが、より一層太陽の動きを激しくさせていく。
「たいよ…さんっ…ぼくっ…」
今までになく高い声に、尚希の絶頂が近いことが解った。
「尚希…良いよ、出しても…」
「うっ…はぁぁぁぁあぁぁっ!」
太陽がそう口にした瞬間、尚希のペニスから精液が流れ出す。
「あっ…うっあ…はぅ…」
流れ出した精液は、そこに手を触れていた太陽の右手に全てついていく。
「尚希…いっぱい出したな…」
そういって太陽は、尚希のペニスから手を離す。
「はぁ…ご、ごめんなさい…太陽さんの手…」
僅かに息を切らせながら、尚希は悪いことをしたかのような表情で太陽にそう言ってくる。
「…別に良いって…」
太陽はそう言うと、汚れた右手を自分の口で舐め取っていく。
「! 太陽さん…そんなの、汚いよ…」
自分の精液を舐める太陽の顔を見ることが出来なくて、尚希は顔を横に背けてしまう。
「汚くなんかないって…」
太陽は汚れた自分の右手を、自分の口でキレイにしていく。
「…太陽さん…ぼく…」
「…どうした? 尚希…」
少しすると尚希は悩みながらも、ゆっくりと太陽の身体に近づいていく。
「僕も…太陽さんのこと、気持ちよくしてあげるから…」
そういうと尚希は太陽の股間に自分の顔を近づけ、ズボンの下にある太陽のペニスをゆっくりと取り出す。
太陽も既に興奮しているのか、大きく変化していた。
「……」
尚希は太陽のペニスを前に、少しだけ戸惑いの表情を見せる。
「尚希…無理しなくて良いから…」
太陽は尚希の表情を見てそう言うが、尚希は意を決してそれを口に含む。
「大丈夫…僕も、太陽さんのこと気持ちよくしてあげるから…」
自分にしてもらうばかりでは、太陽に申し訳ない気がした。
こんな自分でも太陽に何かが出来るのならば、少しでも何かをしたいから…
「んっ…んっ、むっ…」
「くっ、ぅ…尚希っ…」
初めてなのは当たり前だし、お世辞にも上手いとはいえない。
それでも必死になって自分を気持ちよくしようとしてくれる尚希の気持ちが、太陽の心の中を喜びで満たしていく。
「たいよう…さん…気持ち良い? んっ…むっ」
「…あぁ…凄く気持ち良いよ…」
「ほんと…良かった…」
尚希は嬉しそうな表情を浮かべながら、再び太陽のペニスを口で愛撫し始める。
「…尚希…」
そして太陽は自分の右手をゆっくりと尚希の身体の後ろへと伸ばし、お尻の辺りをまさぐるように触れる。
「やっ…太陽さん…なにっ」
「…ちょっとでも痛かったら、ちゃんと言えよ…」
そしてアナルを見つけると、ゆっくりと人差し指を入れ込もうとする。
「ひっ、いっ…やぁっ…」
一瞬だけ全身に走る痛みに、尚希は太陽のペニスから口を離して苦痛の声をあげる。
「尚希っ…ごめん…」
太陽はすぐに尚希のアナルから手を離して、痛みで涙を流しそうになっている尚希の身体を抱きとめる。
「はっ…はぁ…はぁっ…」
「尚希…痛かったよな…ごめんな…」
太陽は尚希を抱き、泣く子供をあやすように背中をなでてやる。
「ごめんな…尚希…」
尚希はだんだんと、落ち着きを取り戻していく。しかしその表情は、どこか悲しそうだった。
「…太陽さん…僕、大丈夫だから…やめなくても良いから…」
「何言ってんだよ…お前、さっきあんなに…」
その言葉に太陽は止めようとするが、尚希はその言葉をさえぎって太陽に言う。
「大丈夫だから…もう、痛がったりしないから…お願い」
抱こうとした時と同じように、尚希は太陽の言うことなど聞いてくれそうにはない。
「…解ったよ…」
真剣な尚希の表情に、太陽は断ることが出来なかった。


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