+Love You+
三話/愛した人


「んっ、あ…剛、もっと…もっと頂戴…」
まだ昼の明るさが残っている時間、静まり返る教室に将幸の喘ぎ声が響く。
隣の教室からは授業をしている声も聞こえてくるにも関わらず、将幸は声を抑えることなく出していた。
「…っ、…」
「剛…はぁっ…はぁっ、はぁ…」
将幸は重ねた机の上に横たわり、下半身を完全にさらけ出していた。
あらわになるペニスも、先走りの液体を垂らしながら上を向いている。
「…将幸…」
そしてそのさらけ出ている下半身の先には、将幸の身体よりもひとまわり以上大きい人物がいた。
時々とても低い声で将幸の名を呼びながら、ゆっくりと自分の腰を動かす。
「もっと…もっと、激しく…凄いの、頂戴…剛の、ちょうだい…」
将幸のアナルの中には、目の前にいる大きな男のペニスがきっちりとはめ込まれている。
既に潤滑を持った結合部は僅かに動くだけでも卑猥な音を出し、その音が将幸のことを淫乱な気持ちに誘っていく。
「っ……」
「剛…もっと、動いてよぉ…もっとぉ…」
余りにもゆっくりと与えられる生殺しのような快感に、将幸は子供のように甘えた声を出して請う。
そこにはいつもように過激な発言や行動を繰り返す、将幸の姿はなかった。
「…余り声を出すと、周りにばれる…」
そんな将幸に対して、剛は低く落ち着いた声で言ってくる。
動きは決して速まることはなく、あくまでゆっくりしたスピードを保ったままだった。
「やだっ、よぉ…こんなのじゃ、俺イけないよぉ…剛、ごうぅ…」
「…声を、出すなよ」
しかし将幸の声はやがて泣き出してしまいそうなまでになり、剛は仕方ないといった表情を浮かべながらそう口を開く。
「んっ、解ってるって…剛、はやくっ…んぁぁぁっ!」
剛の言葉を耳にすると将幸の顔は豹変し、嬉しそうに変化する。
同時に自分のアナルに与えられる快感も激しくなり、力が入らず抑えられない喘ぎが漏れる。
「…っ、将幸…将幸…」
「はぁっ、剛っ! もっと、もっと…ふぁぁぁっ…んっ、んんっ…」
抑えようとしても、与えられる快楽の強さに負けて喘ぎはどんどん大きくなる。
その喘ぎを抑えようと、剛はその大きな手で将幸の口を塞ぐ。
「ふぅっ…ふぅっ…ふんっぁ…」
出そうと思っても出せない喘ぎは、全身の震えとなって現れだす。
特に顔をふるふると震わせて、口を塞ぐ手を放して欲しいと訴えるような表情を見せる。
「…すぐ済む。我慢しろ」
「ふぅっ…ふっ…ふんんっ!!!」
その言葉を聞いたのとほぼ同時に、将幸の身体は今までになく大きくひくつくき、そそり立つペニスから精液が自分の腹部へと放出される。
「っ…! ……」
声には出さないが、剛は身体を僅かにびくつかせて絶頂を迎えたことを伝える。
将幸はそれを、自分の体内で感じていた。
「ふーー…ふーーー…」
未だ抑えられている口元から、将幸は荒い息を漏らす。
そこには先程までの喘ぎを見せた表情はなく、落ち着いた印象を与えるものだった。
剛はそれを確認すると、口に当てた手をゆっくりと放していく。
手のひらは将幸が抑えることが出来ずに垂れ流した唾液で、ヌメりを持っていた。
「……ふぅ…」
そして将幸のアナルに差し込んだペニスを、ゆっくりと抜き取っていく。
放出した精液で潤滑の良くなった部分からは、力を入れなくてもあっさりと抜けてしまう。
「んっ、っふ…はぁっ…はぁっ…はぁ…はぁ…」
将幸は剛のペニスが抜ける瞬間僅かに身体をひくつかせ、名残惜しそうな表情を見せる。
その後は荒れた息を整えるように、深呼吸を繰り返していた。


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