少年調教日記
2nd edition
「こんにちはっ! おじさんも朝から運動?」
「えっ、あ…おじさんって、俺のことか?」
恭介は少年の姿に見とれてしまい、自分の目の前まできていることが解らなかった。
突然話しかけられる声に驚きながら、恭介は再びその瞳を少年へと向ける。
間近で見る少年の姿に、恭介は再び見入ってしまいそうになる。
「他に誰がいるんだよ…おじさん」
そんな恭介のことなど知る由もなく、少年は最後の言葉だけ強調するような声を出してきた。
普通20前後の男がおじさんなどと言われれば、真っ向から否定をするのが当然ともいえる。
しかし恭介はそんな少年の言葉を受け入れるかのように、怒っているような素振りすら見せない。
「…あぁ…そうだな…」
そう口にする恭介の目は、まるで別の世界に行っているかのように泳いでいる。
その瞳の先に映っているのは、目の前にいる少年に他ならない。
「…なっ、なんだよ…変な人だな」
流石に自分に向けられている視線が普通ではないと感じたのか、少年はそう口にするとボールを手に走り出してしまった。
「…可愛い…な」
独り言のように『ボソッ…』っとそう口にしながら、恭介は目の前でサッカーの練習に励む少年の姿を見ていた。