+好き好きおに〜ちゃんッ!!+
「わぁぁ…真っ白だー…」
お風呂に入ると、そこは視界が完全にぼやけてしまうほどの湯気で覆われていた。
「早く入ってこいって」
僕の声に気がついたのか、おにいちゃんの声が聞こえてきた。
「うっ、うんっ…ちょっと待ってね」
すぐに湯船に入るのは汚いと思って、僕はタイルに置いてあった風呂桶を手に取る。
「あったあった…えっと、蛇口はっと…」
そして近くにあった蛇口からお湯を出して桶に貯め、それを一気に頭から被る。
「ぷはっ!! はー…」
とても温かくて気持ちの良いお湯が、全身に降りかかる。
僕はそれを何度も繰り返しながら、身体の汚れを落としていた。
「えっと…おにいちゃん?」
しばらくして、僕はおにいちゃんのいる湯船の方に顔を向ける。
そこには僕のことを待っているような顔をする、おにいちゃんの姿があった。
「早く入れって、身体冷えちまうぞ」
お湯を被った全身は、少しでも外気に触れるととても冷たく感じる。
「でっ…でも、一緒に入ったらお湯がこぼれちゃうよ…」
本当は早くに入りたいけど、僕はそう言って少しだけ入ることを拒む。
それに…口ではそう言ってるけど、本当の理由は違う。
一緒に入るとえっちなことをされちゃうから、恥ずかしくて躊躇しちゃうんだ…
「お湯なんてどんどん足せば良いんだよ。ほらっ…早く入れって」
そういうとおにいちゃんは僕の腕を引っ張って、半ば無理やりに近い形で僕を湯船の中へと引きずり込む。
「はわっ、はわわわっ…はっ、入るから引っ張んないでよ」
そして僕はゆっくりと、自分の身体を湯船に沈めていった。