+指輪+
Scean4


ホワイトデー当日。いつも通りの授業を終え、放課後になる。
幸裕とは学年は一緒だが、クラスが違うから帰る時間がちょっと違う。
だからいつも校門の前とかで待ち合わせて帰る。
学校の帰りはいつも一緒だった。
「ゴメンッ!!なんかあの先生話し長くてさ。」
少し息をきらせながら幸裕が校門前にくる。
「あぁ、そんな気にすんなって。そんな待ってねーし、、、」
そう言うと幸裕はほっとした表情を浮かべる。
「ほんとっ?良かった。」
「んじゃ帰っか。」
「うんっ!!」
いつも通り2人で学校の校門を後にする。
帰り道は特に何かする訳じゃなく、適当に今日あったこととかを話すだけ。
それでも毎日の楽しみでもあった。
それは好きな幸裕と2人きりでいられるから、、、
短い時間だけど、2人きりでいられる時だから、、、
幸裕の家が近づいた辺りで、準一の方から切りだす。
「あのさ、、、ちょっと良いかな?」
「どしたの?」
「んっ、、、ここじゃちょっと、、、あそこの空き地で良いか?」
準一の指差す先には、少し暗く、誰もいない空き地がある。
「うん。別に良いけど、、、」
幸裕は少し心配そうな顔をしながら準一の後についていく。


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