+一年に一度だけ+
Scean2
星夜とは昔からの幼馴染で、小学校、中学校と一緒だった。
そして中学の時に星夜に好きだと言われ、そのまま流されるように身体を重ねた。
最初は好きとかいう気持ちとかそういうのは全然解らなくて、
ただ気持ち良かったし、ずっと一緒だった星夜だから嫌じゃなかった。
けど星夜の両親が急に大阪に転勤になって、離れ離れになって…
星夜が自分の前からいなくなった時、凄く悲しかった。
星夜は遠くに行って欲しくないって思って、
いなくなることに凄く胸が苦しくなった。
そのとき自分が星夜のこと好きなんだって解って…
離れたくない…そう思った。
その後も電話で話すことがあって、俺は何度も泣きそうな声をあげてた。
星夜と会いたい…星夜に会いたい…と。
それで星夜が両親に必死に頼んで、
一年に一回だけ東京に来ることが出来るようになった。
東京と大阪だったら、お金を出せば行けるかもしれないけど、
まだ高校生になったばかりの2人では親に頼る以外にどうすることも出来なかった。
一年に一回会えるだけでも十分…お互いにそう思いたかった。
けれど…本当は…